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350万ユーザーの製品構築に役立った日々の習慣6つ

2019-05-09

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350万ユーザーの製品構築に役立った日々の習慣6つ

トレーニングジムと言うのは間違いなく、私が幸せでいられる場所ではありません。

ランニングマシンでさえ、憂鬱な象徴のような感じがします。たとえどれほど速く走ってもどこにも辿り着けない、というような。

そういう訳で私は、毎朝8時きっかりにパーソナルトレーナーに会います。 トレーニングの手助けに人を雇うというのは特権のような贅沢ですが、その交際のおかげではるかに楽しいものになります ― トレーナーが待っているなら、私は一日たりともトレーニングをサボることはありません。ちっとも無理することなく、心から楽しんでもいます。

日々のトレーニングは、私の起業家人生に刺激を与えるほんの一つの習慣に過ぎません。2006年にJotFormを立ち上げたとき、さほど明確な習慣というのはありませんでした。私のビジネスと私自身を支えるような習慣を見出すのには、12年間に及ぶ実験、失敗、そして学習を要しました。

先日私は、あまりに高すぎる目標を設定することで道を見失ってしまうと書きました。しかし、習慣と目標との違いは何でしょうか?

一年間で50冊の本を読むというのは目標ですが、常に本を持ち歩くというのは習慣です。

Farnam StreetのShane Parrishはこう言います:

「習慣」というのは、私たちの生活に力を与えるバックグラウンドで動作するプロセスです。

良い習慣は、私たちが目標を達成する助けになり、悪い習慣は妨げとなります。 いずれにせよ、習慣は私たちの無意識の行動に強く影響します。」

よく知られているとおり(しかしほとんど誰も認めようとはしませんが)、素晴らしい習慣を築くのに近道はありません。

起業文化はしばしばハッキングやごまかし、即座の方向転換を強調しますが、習慣というのは本当の、そして永続的な成功をもたらすシステムです。

毎日毎日この6つの習慣にこだわり続けることなくして、私は350万ユーザーを持つ製品を開発することはできなかったでしょう。

To Doリストではなく、優先順位に従う

「重要なのは、スケジュールの中で優先順位を付けることではなく、優先順位からスケジュールを立てること。」

– Stephen Covey

パレートの法則、または80:20の法則というのをご存知でしょうか。成果の大部分を生み出すのは、少数のもの(あるいは人々の努力)だというものです。

作家のJames Clearは、これをさらに掘り下げて1%ルールと呼んでいます。たった1%の部分を改善し良くするだけで、最終的に大きな利益が得られるというものです。習慣というのが、非常に重要である理由です。

「正しいことを一貫して実行できる人や組織は、わずかにでも優位性を保ち続け、それは時間の経過とともに蓄積され大きな利点となるものです。」

時間は最も貴重な財産であると、私は信じています ― そして戦略的に働くことで、私は100人を超えるチームを率いることができます。

毎朝、毎週月曜日、そして毎月の初めの日に、私はその一日、一週間、また一月の優先事項を書き出します。

To Doリストの各項目が同等に作られている訳ではないことを、私は学びました。代わりに、真に重要なものに焦点を合わせることで、驚くほど複合的な成長を生み出すことができます。

複合といえば、起業家で投資家、そしてY Combinator社長のSam Altmanは、彼自身の生産性は正しい方向へと一貫した、小さな一歩一歩の力にあると信じています。

「複合的な成長は、金融の概念として議論されているが、それは仕事においても同様で、一種の魔法のようなものだ。
 
生産性のわずかな向上でも、それが50年以上に渡れば非常な価値を持つ。だからこそ、生産性を最適化する方法を考え見つけ出す価値がある。もしあなたが他の誰かより毎日10%ずつ多くこなし、毎日1%ずつ良くなって行ったとしたら、その複合的な差は非常なものだ。」

たとえ競争というレンズを通してこの原則を見なかったとしても、習慣というのは重要です。小さな努力は積み重なっていくのです。

スーパーヒーローでも、仕事を委任することは必要

私は独力での創設者として、デザイン、開発、サポート、マーケティング、人事、食器洗い、そしてオフィスの掃除に取り組んできました。

会社を立ち上げてから5年経っても、私はまだ朝から晩まで、カスタマーサポートをすべて行っていました。

これらすべてをこなすことの利点は、それぞれの職がどのように機能するのかを知れることです。

私は優れた人を雇うことができ、彼らに何を期待すべきかを知っています。ですが、ビジネスを戦略的に進めるよりも日々のルーチン業務に時間が掛かっているのであれば、それは手助けを求める時でしょう。

私が仕事を委任するのは:

  • 会社の他の誰かが、私よりもその仕事を上手くこなすとき
  • 本来ならば自動化されるべきルーチン業務
  • その仕事により、より高度で戦略的な活動が阻害されるとき

また、以下のものは決して委任しません:

  • マネージャー、リードデザイナーなど要職の雇用
  • 年間の製品戦略策定
  • 新事務所創設など、リスクの大きな活動

充電するため休みをつくる

研究者でありシリコンバレーのコンサルタント、Alex Soojung-Kim Pangは、その著作「Rest: Why You Get More Done When You Work Less(休み:少ない仕事量で多くをこなすコツ)」で、仕事と休みを両立させる必要性について述べています。

「休みというのは、残された時間で行う任意の活動ではない。仕事と休みはパートナーであり、一つの波の別個の部分のようなものだ。低いという基準なしに、高いという感覚はない。休みがしっかり取れた分だけ、仕事での効率が上がる。」

起業文化は通常、休息は怠惰に等しいと教えます。働いていなければ、情熱や推進力を欠いており、それでは成功しないとみなされます。

私は、真実はその真逆であると突き止めました。ビジネスの繁栄と有意義な生活にとって、ダウンタイムは不可欠です。

昨年の夏、私は仕事から離れて3ヶ月間過ごしました。重要な会議に一つか二つ出席した他は、メールチェックすらもほとんどしませんでした。私はこの貴重な時間を、妻と最年長の子供、そして新しく生まれた子供とともに過ごしました。

2つの大陸で100人を超える社員を雇っている人間がこんな事をするなんて、絶えずせかせかした起業家たちが許すとはとても思えません。

長期間の休みを取ることができた私は信じられないほど幸運だということは、分かっています。ただ同時に、私はここに辿り着くため熱心に働きましたし、休みに優先権を与えました。

私たちのチームは、私なしでも幸せに働くために必要なすべての力、自由、そして柔軟性を持っています ― そして、彼らは夜と週末も楽しむよう推奨されています。JotFormでは例外なく、休暇は誰にとっても必須のものです。

会議を減らす

HBRのSarah Green-Carmichaelによるインタビューで、Basecampの創設者でCEOのJason Friedは、現代の職場では過剰な協働と過剰なコミュニケーションの流行が見られると述べています。

私たちは、生産的な仕事に見える会議や話し合いが好きです。オフィス内のむだ話には、伝染性があります。

しかしFriedが説明するように、それらの話はしばしば静かで孤独である、創造的な仕事を犠牲にして行われます。問題を解決し、新しいアイデアを生み出すためには、流動的な状態を経験することが必要です。

これを受けてBasecampは、毎木曜日に「図書館ルール」を制定し、一日中静かに仕事に集中する日と決めました。Friedはまた、会議は高価であると考えています:

「4、5人が1時間会議室にいるなら、それは4、5時間の会議と同じだ。

何人もの合計4、5時間に渡る生産的な仕事を、1時間のきわめて非生産的な作業に圧縮してしまっている。」

いくつかの会議は必要でしょうが、それは最後の手段であるべきと、彼は主張します。

Friedとチームメイトは、会議に対してかなり極端な立場を取っています。JotFormでは、単に気取って、定期的なチェック項目をスケジュールに入れないように注意しています。

私たちは、グループデモや対面での会話が生産的な場合には開催しますが、決して誰かの一日の予定を、無意味な集まりでいっぱいにしたくはありません。

同じことが私自身にも言えます。私のカレンダーにはたくさんの空白があるので、私はチームメンバーと頻繁に会話をしています。

スケジュールの塊と、重複するアポイントの虹などはありません。 一息つく時間 ― そして熟考する余地があります。

自分の仕事のように片付ける

私は毎晩オフィスを出る前に、パソコンのデスクトップに残っているものすべてを整理します。紙をリサイクルに回し、コーヒーのマグカップを空にします。

その作業が終わったら私のデスク上は、コンピュータ、キーボード、マウス、そしてペンが乗ったノート(新しいページが開いてある)だけになります。

このルーチンは強迫観念のように聞こえるかもしれませんが、それにより私の生産性が劇的に改善されたと思います。

清潔さは、私が考えるのを助けます。

まっさらなノートページは、無限の可能性を秘めています。空いたスペースを見ると、何か創造的なインスピレーションを与えるものがあります。

家、オフィス、パソコンのデスクトップ、メール(受信boxゼロへの私の情熱はここでは置いておきます)と何であれ、乱雑さは作業を滞らせます。片付けましょう。

システムやプロセスを含む、ビジネス自体にも同じことが言えます。単純化して、余計な部分を切り捨てましょう。

初心を磨く

生涯学習について、大きなことを言うのは簡単です。多くの人が、本を読み終えることを目標にします。オンライン講座は繁栄を続ける家内工業であり、一月のかなりの時間を会議に費やすことになるでしょう。

それと同時に、トレーニングジム・仕事・夕食・睡眠の繰り返しに巻き込まれ、何週間もの間貴重なことを何も学ばなかったことを実感するのは、とても簡単です ― そしてゲーム・オブ・スローンズの家系を紐解くことは、本当に重要ではないということを。

アイデアを探ることは私の仕事の一部です。私は読書のスピードが信じられないほど遅いですが、いつも最低1冊のノンフィクション本を持って外出します。

私はHacker Newsやいくつかのブログを読み、また2、3の興味深いフォーラム上でも活動しています。時々議論を読むために、記事のコメントを読むことさえします。Instapaperと、KindleのiPhoneアプリも大好きです。

学習は意識的な習慣であり、また心の状態を表すものです。

新たな可能性に対して心を開いていることは、創造性や謙虚さ、そして感謝の気持ちを高めます。

禅はこの概念を、「初心」として教えています。それは、あなたがいつも学んでいる考えです:常に初心者であり、新しい視点を吸収する準備ができていること。

それはあなた自身の人生を生きるためだけでなく、ビジネスを運営する上で賢明な方法に思えます。

著者

Aytekin Tank      
リードの生成、アンケートの配布、支払いの収集などのオンラインフォームを提供する「JotForm」の創設者。

この記事は、著者の許可を得て翻訳しています。なお、原文はこちらです。